「アンドロメダ・・・」病原体と人類との攻防を描く 映画をブッタ斬る!
(追記)
今日、本屋で何気なく本棚を物色中。
なんと、新刊のハードカバー本で
が発売されておりました。
正直に言うと、驚いています。
遺族の正式な許可済みの続編となっているようです。
しかし、このタイミングとは、、、なんとも複雑ですが。。
(クライトンなら書いたでしょうか?)
(彼なら、もっと先の未来を予想して再生の物語りを書くだろうなと私は考えました)
さて、「未知の病原体」と聞くと、いまはちょっと後ずさりしてしまいます。
パンデミックを扱った映画は「アウトブレイク」「感染列島」がありました。
アウトブレイク (字幕版)
内容が内容だけに、いまはリアル過ぎることから、
時代としては、かなり古いのですが、こちらの映画に決めました。
当時はまだCGやVFX技術が発達しておらず、かなりアナログな印象を受けます。
それでも理詰めで攻める知的で繊細な作品に納得です。
この映画では、同じ病原体でも別の「地域」からの来訪です。
(ほんとうは「アウトブレイク」の方を紹介しようと思ったのですが、内容が生々しすぎて変更しました)
というわけで、今回は、この映画です。
アンドロメダ・・・(1971)
原題 The Andromeda Strain
(「アンドロメダ病原体」直訳では、strainは「菌株」)
アンドロメダ・・・ [Blu-ray]
原作では架空の「病原体」をめぐる5日間の攻防を描いている。
どうもクライトン(原作者)は、小松左京の「復活の日」を基にしてこの作品を執筆したもよう。
しかし参考程度だと思います。
2008年にはTVドラマ化されました。
わたしの採点表 ★★★★☆
わたしの採点表は5点中4点。
IMDbは7.2点。
研究施設に入っていくまでの件が、とにかく厳重を極める免疫態勢。
検査、検査、検査の連続で少しづつ防衛レベルを深くする。
なんかワクワクする。
簡単なあらすじ
(ネタばれ防止のため冒頭部のみ)
第一日目。
ニューメキシコの小さな村。
車両回収部隊の二人の男が、望遠鏡で村を観察している。
村は、なぜか静かで人の気配すらない。
二人は車で不気味な村へと向かう。
上空には無数の鳥が旋回していた。
◆バンデンバーグ空軍基地、スクープミッションコントロール。
回収班の二人から無線連絡が入る。
無人と思われた村に、生存者がいた模様。
(このやり取りをオシロ計の波形で表現している。古さを感じる)
突然大きな悲鳴と共に、音信は不通となる。
何が起こったのか?
軍用偵察機で上空からの写真撮影をすると、無数の死体を発見。
責任者のマンチェック少佐は「ワイルドファイア警報」を発令する。
※ワイルドファイア警報
地球外生物による生物学的緊急事態が発生した際に発令される警報。
これが発令されるとストーン博士らからなる警戒態勢チームが召集される。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
賑やかなパーティの最中の一軒家。
とつぜん軍服姿の二人の男が訪ねて来る。
ストーン博士と会いたい。
至急。
すると彼らは博士に「FIRE」とだけ告げた。
博士は顔色を変え、パーティを中座し、男たちの車に乗り込んだ。
渡された書類には機密事項の文字があった。
ここに、厳重に隔離されたワイルドファイア研究所における科学者、生物学者らと病原体(菌株)との攻防が幕を開ける。
さらに二重の危機がラストに待ち受けていた。
引用元:https://www.imdb.com/title/tt0066769/mediaviewer/rm2454279936
監督と原作
主演はアーサー・ヒル(この俳優さんあまり知りません。ごめんなさい)
監督は「サウンド・オブ・ミュージック」「ウエスト・サイド・ストーリー」などの
名匠ロバート・ワイズ。
どんなジャンルの作品も無難にこなす職人監督。
原作はマイクル・クライトン。
1969年に出版された同名の小説を基にしている。
「ジュラシック・パーク」「ER」の原作者でもある。
彼の小説は、教授、学者、専門家、役職者などが主役となることが多い。
原作は報告書のような形式で発表された。
物語りの後に数々の参考書の記述があるが、全て作者の創作である。
自ら監督もする。
代表作は「ウエスト・ワールド」「未来警察」など。
「ウエストワールド」はHBOにてTVシリーズ化され、現在シーズン3が準備されている。

Director Robert Wise, writer Michael Crichton
1971
Photo by Larry Barbier
(左、ワイズ監督、右、クライトン)
引用元:https://www.imdb.com/title/tt0066769/mediaviewer/rm1270884352
特殊効果は「2001年宇宙の旅」などのダグラス・トランブルが担当した。
科学的考証はジェット推進研究所。
元祖、未知の病原体との攻防戦
先ほども言ったように、「復活の日」は秀作である。
この小説は一頁に記述された情報量が膨大で、読むのに苦労した思い出があります。
でも凄い小説です。一読あれ。
「復活の日」は映画化されています。
おすすめの個人的理由
これは「スター・ウォーズ」以前のSF映画の中で、異色を放つ作品といえます。
なぜなら、はるか未来ではなく、いますぐにでも起こり得る恐怖を描いたから。
それと、くれぐれも不思議な落下物には、手を触れないように。
最後まで読んでくれてありがとうございます。