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「グロリア」あんたはタフでクールで優しい!映画をブッタ斬る!

こんにちは。

初めてこの作品を観たとき、現実の厳しい突き放し方に肌寒さを感じました。
同時にアメリカという国の本当の恐ろしさ、日本でよかったという安堵感を覚えました。
最初のシークエンスは、それほどまでに衝撃的な始まり方です。
想像上の作り話しとはいえ、現実的過ぎています。

それでも、この映画が好きなのは、母と子の物語り、父と子の物語りのように思えるからです。
監督の本当のねらい、映画を作った理由だと私は思います。

そして強い、グロリア姐御

今日は、この映画を紹介します。

グロリア(1980)

原題 Gloria(グロリア)

gloria
引用元:https://www.imdb.com/name/nm0010629/mediaviewer/rm101286912

グロリア (字幕版)

U-NEXTで「グロリア」を鑑賞する

男勝りなんだけど、女っぽさも、母親のようなところも合わせ持っている女性。
主演のローランズが、難しい役柄を見事に演じきっています。

わたしの採点表 ☆☆☆☆☆☆★

わたしの採点表は、6.5点

後年、シャロン・ストーンが同じ主人公を演じましたが、ちょっと貫禄が違いました。
残念。。。

Rotten Tomatoesでは、平均して100点満点中68点。

 

簡単なあらすじ

(ネタばれ防止のため冒頭部のみ)

もの悲しいギターの音。
(SONYに買収される前のコロンビア・ピクチャーズの社名ロゴ)
もの悲しくも情熱的な男の歌声。
ビル・コンティの管楽器(サックス?)がかぶる。
落書きのような水彩画の上に出演者のテロップが流れる。
夜景。
空撮の高層ビル群。
サックスの音。
高速道路。
橋の下をカメラがくぐる。
(古い映画なので夜景の画面が暗い)
NYヤンキー・スタジアム。
大歓声がする。
ゆっくりと夜が明けてゆく。
曇った空。
都会の朝。
道路。
一台のバスが走っている。
後部に若者が手でしがみついている。
バス停留所で急停車する。
乗客が転倒。
買い物バッグを引きづる若い女性が下車する。
サウスブロンクスのアパートに戻って来る。
入口の階段に見知らぬ男がいる。
不安げにエレベーターで階上へ。
そこにも怪しいアフリカ系米国人が待っている。
部屋へ戻る。
夫が施錠されたドアを開ける。
「何があったんだ」
「子供の前では話したくないわ」
子供が聞く、「何かあったの、ママ?」
「わたしたち、これからどこへ行くの?」
「聞かないでくれ」
「食事を作るわ」
「だめだ、時間がない」
「じゃ、なんで買い物したのよ」
「下の階で誰か見たか?」
「男がいたわ」
「どういう?」
「男よ」

アパートの一階。
男たちが集まってくる。
「601号だ」
「女房がエレベータで上がった」
重そうなトランクを二つ持った男が入って来る。
そのトランクには何かが入っていそうだ。

さっきの夫婦。
口論している。
それを聞く小さな子。
彼はフィル
口論が激しくなる。
夫は、ある組織の会計係だった。
しかし反感をかってしまった。
組織の非情な掟が、6人家族を追い詰める。
呼び鈴が鳴る。
だれか来た。
拳銃を構えて覗き窓から外を見る。
タバコ吸っている女。
グロリアだ」
「こんちは、珈琲切れちゃったの、、、」
「急いで、入って」
妻が拳銃を持って慌てている。
「なにがあったの? 悪いタイミングにおじゃましたようね」
家族は、息子のフィルをグロリアに託す。
それが精いっぱいの家族の希望だった。
父が息子に言う。
「男らしくなれ。タフに生きるんだ。誰も信じるな。わかるか?」
息子を抱きしめる。

 

主演と監督、脚本

監督・脚本 ジョン・カサヴェテス
出演 ジーナ・ローランズ(監督夫人)
ジュリー・カーメン(ヴェネツィア国際映画祭 助演女優賞 受賞)
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(左:ジュリー・カーメン、右:カサベテス監督)

音楽 ビル・コンティ
ときに激しく冷たく、ときにメロディアスで優雅なシンフォニックなテーマ曲。
さすが管楽器、天才的な素晴らしいスコアです。

日本の『子連れ狼』にヒントを得たそうです。(←知らない人はググってね)
なるほど、拝一刀(おがみいっとう)がグロリア、大五郎がフィルですか。
なんとなく納得。。

ローランズの衣装担当を、エマニエル・ウンガロが務めています。

 

おすすめの個人的理由

オープニングが素晴らしい。
まったく関係のなさそうな美しいニューヨークの夜景。
そこから、どんどん現実味を帯びてサウスブロンクスへ流れるカメラ。
この対比。
金持ちと貧困の差。
アメリカ社会を縮図としている。
このオープニングだけでも観る価値ある。

 

この映画のトリビア

監督は、実際のギャングや犯罪者を集め、映画のリアリズムについての意見を求めたそうです。
あるプロの殺し屋は、この状況の場合、どのように実行されるかを話したそうです。

カサヴェテスは、1980年代後半に「グロリア2」というタイトルの続編を書きました。
1989年2月28日、彼の死後25日目に発行されたシカゴトリビューンの記事で、ジーナローランズが出演することになっていましたが実現しませんでした。
残念です。

カサヴェテスとローランズが一緒に制作した11本の映画の1つです。

映画のプロダクションのノートには、
グロリアのキャラクターは「1980年代のハンフリー・ボガート」として描かれていました。

最初は、バーバラ・ストライサンドがグロリアを演じる予定でした。

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今回紹介した映画は、amazonプライム、U-NEXTで観ることができます。
一度、ご検討ください。

 

 

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。